不育症と習慣性流産

不育症(習慣性流産)とは

一般に言われる不妊症というのは、受精しない・受精しても着床せず妊娠に至らない、というケースの場合を指します。これに対し「不育症・習慣性流産」と呼ばれるケースは、妊娠に至ってもお腹の中で赤ちゃんが育たずに流産や死産を繰り返してしまう症例なのです。この症状に関しては、まだ完全に解明されたわけではありませんが、医療の発達とともにそのメカニズムや治療法も日々進化しています。不育症の原因を詳しく調べる検査を受けるのは、数回の流産を経験した後となるのが一般的です。

また、近年では不妊治療が発達してきていることにより、自然妊娠よりも早く妊娠できる事も影響して、流産を繰り返してしまうケースも増えてきているそうです。

不育症(習慣流産)とは

その原因は?

不育症・習慣性流産のメカニズムはまだ解明されていない事が多く、確定的な原因や治療法は確立されていないのが現状です。しかし、不育症となる幾つかの要因は、下記のようにわかってきています。

染色体異常 夫婦いずれかの染色体に異常があれば、受精卵にも一定の割合で染色体異常が起こり流産の要因となります。
子宮形態異常 子宮形態に異常があると胎児に栄養がうまく供給できないなどで流産しやすくなります。
内分泌異常 「高プロラクチン血症」「黄体機能不全」「甲状腺機能低下症」などのホルモン分泌の異常が流産の要因となります。
凝固因子以上 血液の凝固因子(血液を固めて血を止める働き)に異常があると、胎盤内に血栓がつくられやすく胎児に栄養がいかずに死産となる要因となります。
ストレス 自己免疫異常が流産や死産をしやすくする要因となります。
精子正常形態率 強いストレスは血流を悪くし、ホルモン分泌の異常をまねきます。

現在おこなわれている治療法

不育症の治療方針は、次回妊娠した際にそれを維持するために「妊娠前から流産を予防する」といったものです。まずは病院で検査を受けて、不育症につながる要因を探し出しましょう。検査の多くは血液検査となりますが、予防医療という事もあり保険適用外となる項目も多いのが現状です。治療としては薬物療法が主となりますが、子宮形態異常など形成手術が必要な場合もあります。

また、検査の結果原因不明となってしまった場合にも、夫のリンパ球を分離して妻に注射するという免疫療法がありますが、これには感染症などのリスクがあるためとても慎重におこなわれています。不育症の場合、妊娠がわかると不安が強くなりますので、妊娠前から精神的な安定を心がけるのも、症状の予防に効果があるといわれています。

現在おこなわれている治療法